2007年10月25日
『RO』 ガンホー社内不正アクセス事件まとめ
"「RO」不正アクセス事件の民事訴訟,東京地裁で330万円の賠償判決"
以前話題になった、ガンホー社社員による不正アクセス事件の民事判決が出ました。何を今更とかいいつつも、オンゲーオタとしても仮想通貨を用いる『セカンドライフ』ユーザーとしても無視できない問題なので、一応まとめておきます。まず、発端からの経緯を『RO(ラグナロクオンライン)』をパチンコに例えてわかりすくしてみました。
ガンホー・オンライン・エンターテイメント社はインターネットの中で『RO』という名の人気パチンコを運営しているパチ屋。そこのホールでバイトしてたA君は、店長に無断で「パチンコ玉製造マシーン」を使ってパチンコ玉を大量生産。A君はそれを仲介業者を通じて換金し、5,800万円以上も儲けてしまいました。
ここで、A君は警察に捕まってしまいます。でも、刑法上A君の罪は「勝手にパチンコ玉を作る機械に触った」という「不正アクセス禁止法違反」のみ。懲役1年、執行猶予4年の有罪判決だけで済んでしまったのです。
そもそも、リアルのパチ屋でパチンコ玉を勝手に持ち出したら「窃盗罪」になるし、換金も「風適法違反」にあたりますが、インターネット上のデータである「パチンコ玉」については、まだ法整備が進んでなくて、テラフリーダムな状態だから問題ないのです。
しかし、パーラーガンホーの店長は黙ってはいない。こんなことがあったせいで常連客からは総スカン。商売あがったりだ。Aの野郎訴えるぞと民事法廷に持ち込みます。
"当店が多年にわたる運営の努力の末作り上げたパチンコゲームとその信用,評判,人気を悪用し,当社の社会的評価・企業評価を著しく低下させました。同時に,一連の行為は幅広いメディアにおいても報道されており,多方面へ重大な影響をきたしております。"
上記のような訴状に加えて損害賠償請求がなされ、その金額は信用毀損および機会損失、その他諸費用の合計として7,486万円をA君に求める形となりました。
そして一昨日、東京地方裁判所は被告A君に対し、330万円の支払いを命ずる判決を下しました。ガンホー側の主張に対しては、事件と売上減少との因果関係は認められないものの、原告の信用を傷つけたとしている。つまり「機会損失」は認められず、「社会的評価・企業評価の低下」が認められた形。
結論として、この「仮想通貨を生成して売る」という行為は「やったもん勝ち」な状態です。A君は、会社クビになって330万円払って1年間ムショ暮らしをすることを代償に、一生遊んで暮らせるお金(いや6,000万円じゃ遊んで暮らせないか。一生引き篭もってゲームやってられるくらいのお金。つまり俺の夢が買える金。)を手に入れてしまったのです。ある意味ネット社会の勝ち組ですね!本当におめでとう!
この判決を受けてオンラインゲーム運営各社は、社員に与える「ゲーム内アイテムおよび通貨の生成権限」を考えなおさないといけないと思います(今のところ、ほとんどの運営タイトルがそうしてると思うけど)。少なくとも、年収300万とか400万の人に触らせちゃいけません。やられるのは時間の問題です。
あと『セカンドライフ』においても「不正アクセスやったもん勝ち」の状況は続きそうです。参入している企業の金庫アカウントとか、現状管理のしようがないんじゃないかと思いますよ。L$が仮想通貨である以上、経理の人がちょっと使い込んだとしても、少なくとも「業務上横領罪」ではないので、刑法には問えないんじゃないのかと。
仮想通貨については、アメリカでは早急に法整備を進めてるそうですが、あくまでアメリカの話、日本で事件が起きても蚊帳の外。民事訴訟するにしたって、その不正な「お金の流れ」を調査をできるのはサーバを管理するリンデンラボ社だけ。リンデンラボ社が個々の事案に対し、調査を承ることはおそらくないと思います。現状、不正アクセスすら何も対応してないのに。
そうなると、法整備とかリンデンラボ社の対応に期待するとかよりも、とっととサーバをオープンソース化してくれたらいいのにと。そうしたら、各企業が自社サーバで『セカンドライフ』を立ち上げて、中で起きた問題にも介入しやすくなるのに。
否、自社サーバ建てたら、その中で流通するお金(L$)の管理はどうなるんだ?金まで管理できたらDUPE(不正な造幣)し放題だろうから、結局お金の管理だけはリンデンラボがやるんじゃないのかな。じゃあ、結局調査できないじゃん!
まぁいいや、『モンハン』やろっと。とりあえず無料なので、やっておもしろかったら11月から課金しよう。『PSU』を止めてな。
以前話題になった、ガンホー社社員による不正アクセス事件の民事判決が出ました。何を今更とかいいつつも、オンゲーオタとしても仮想通貨を用いる『セカンドライフ』ユーザーとしても無視できない問題なので、一応まとめておきます。まず、発端からの経緯を『RO(ラグナロクオンライン)』をパチンコに例えてわかりすくしてみました。
ガンホー・オンライン・エンターテイメント社はインターネットの中で『RO』という名の人気パチンコを運営しているパチ屋。そこのホールでバイトしてたA君は、店長に無断で「パチンコ玉製造マシーン」を使ってパチンコ玉を大量生産。A君はそれを仲介業者を通じて換金し、5,800万円以上も儲けてしまいました。
ここで、A君は警察に捕まってしまいます。でも、刑法上A君の罪は「勝手にパチンコ玉を作る機械に触った」という「不正アクセス禁止法違反」のみ。懲役1年、執行猶予4年の有罪判決だけで済んでしまったのです。
そもそも、リアルのパチ屋でパチンコ玉を勝手に持ち出したら「窃盗罪」になるし、換金も「風適法違反」にあたりますが、インターネット上のデータである「パチンコ玉」については、まだ法整備が進んでなくて、テラフリーダムな状態だから問題ないのです。
しかし、パーラーガンホーの店長は黙ってはいない。こんなことがあったせいで常連客からは総スカン。商売あがったりだ。Aの野郎訴えるぞと民事法廷に持ち込みます。
"当店が多年にわたる運営の努力の末作り上げたパチンコゲームとその信用,評判,人気を悪用し,当社の社会的評価・企業評価を著しく低下させました。同時に,一連の行為は幅広いメディアにおいても報道されており,多方面へ重大な影響をきたしております。"
上記のような訴状に加えて損害賠償請求がなされ、その金額は信用毀損および機会損失、その他諸費用の合計として7,486万円をA君に求める形となりました。
そして一昨日、東京地方裁判所は被告A君に対し、330万円の支払いを命ずる判決を下しました。ガンホー側の主張に対しては、事件と売上減少との因果関係は認められないものの、原告の信用を傷つけたとしている。つまり「機会損失」は認められず、「社会的評価・企業評価の低下」が認められた形。
結論として、この「仮想通貨を生成して売る」という行為は「やったもん勝ち」な状態です。A君は、会社クビになって330万円払って1年間ムショ暮らしをすることを代償に、一生遊んで暮らせるお金(いや6,000万円じゃ遊んで暮らせないか。一生引き篭もってゲームやってられるくらいのお金。つまり俺の夢が買える金。)を手に入れてしまったのです。ある意味ネット社会の勝ち組ですね!本当におめでとう!
この判決を受けてオンラインゲーム運営各社は、社員に与える「ゲーム内アイテムおよび通貨の生成権限」を考えなおさないといけないと思います(今のところ、ほとんどの運営タイトルがそうしてると思うけど)。少なくとも、年収300万とか400万の人に触らせちゃいけません。やられるのは時間の問題です。
あと『セカンドライフ』においても「不正アクセスやったもん勝ち」の状況は続きそうです。参入している企業の金庫アカウントとか、現状管理のしようがないんじゃないかと思いますよ。L$が仮想通貨である以上、経理の人がちょっと使い込んだとしても、少なくとも「業務上横領罪」ではないので、刑法には問えないんじゃないのかと。
仮想通貨については、アメリカでは早急に法整備を進めてるそうですが、あくまでアメリカの話、日本で事件が起きても蚊帳の外。民事訴訟するにしたって、その不正な「お金の流れ」を調査をできるのはサーバを管理するリンデンラボ社だけ。リンデンラボ社が個々の事案に対し、調査を承ることはおそらくないと思います。現状、不正アクセスすら何も対応してないのに。
そうなると、法整備とかリンデンラボ社の対応に期待するとかよりも、とっととサーバをオープンソース化してくれたらいいのにと。そうしたら、各企業が自社サーバで『セカンドライフ』を立ち上げて、中で起きた問題にも介入しやすくなるのに。
否、自社サーバ建てたら、その中で流通するお金(L$)の管理はどうなるんだ?金まで管理できたらDUPE(不正な造幣)し放題だろうから、結局お金の管理だけはリンデンラボがやるんじゃないのかな。じゃあ、結局調査できないじゃん!
まぁいいや、『モンハン』やろっと。とりあえず無料なので、やっておもしろかったら11月から課金しよう。『PSU』を止めてな。
Posted by Budou Masala at 08:00│Comments(3)
│Second Life
この記事へのコメント
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SECRET: 0
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パチンコに置き換えたの分かりやすい(笑
ROの客離れが騒がれる昨今。
ガンホーが発表するアカウント数から比べれば
複数アカウント所持者やBOT使用者を考えれば
実際に楽しんでいるユーザーはだいぶ減ったと
思われるけど、そのユーザーの数を考えれば
会社の信用を失わせた罪というのは直接的に
影響を受けるわけだから、一般の会社がいう
信用を失った、というのとはワケが違うような?
でも何でもかんでもアカウント数が増えたと吹聴して
いたガンホー的には○万人の信用を失った!
と具体的な数字を出せないのかしら?
それにしても被害総額+α考えても
330万ってちょっと少なすぎる・・・。
Posted by ちゃぺる at 2007年10月26日 07:37
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アジアグラフで「Jin-Sei」発表してた会社の話で、SLのオープンソースをつかって開発したSIMは、1SIMに1000人は入れますって発表してました。・・・って事はサーバーも含めてのオープンソースじゃないんですかね?
少なくとも、各企業が自社サーバで『セカンドライフ』はクローズドSIMという形でなら既に始まってるみたいです。
しかもそこ曰く
将来的にはクローズドなメタバースでなく、メタバース間での行き来が出来るようもくろんだマルチバースをするための技術だそうですよ。
ってことは将来的にL$どころかミートミーのぽいんとかHiPiHi(?)のお金とかまでやりとりできるんですかね。どこかにA君的人物いたら超怖いけど。
モンハンおもしろかったですよーPS2の頃より全体的に難易度も上がってたので初期のクエストも手ごたえあったし。ただベータ中に旦那のキャラをレベル上げすぎて課金始まったら、もうやるきが・・・ということで課金してません。(●´―`●)
キスキスに至っては作っただけで遊んでないし
Posted by キキ 18 at 2007年10月26日 10:44
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>ちゃぺるさん
そうなんですよ。ガンホーの詰めも甘いんですよ。
少なくともサーバデータが不正にいじられて、
仮想通貨の流通量が変わったことは、
明確にサービスの質に関わるところなので、
いくらでも詰め方はあったはずなんだけどね。
>キキさん
一番気になるところは「L$」がその各サーバ間の共通通貨になるかなんですよね。そうするなら、L$の管理は少なくともリンデンがやらないといけないわけなので。そうじゃないと、造幣したりし放題なので。
モンハンはようやくドス猪までいきましたお。
Posted by ぶどう at 2007年10月26日 14:57